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『微分の基礎と応用 これでわかった!』のホーム.
『微分の応用 これでわかった!』 はじめに
これまで数学の勉強をしてきたときに「公式を覚えろ!解き方を覚えろ! 解き方が分からなかったら,それは諦めて分かる問題の数を増やせ!」と言われませんでしたか.
でもときどき「覚えるのではなく,考えること! 考えることこそ大切だ! 分からないときも考え続けなさい」と言う人もいたでしょう.どちらが正しいのでしょうか?
学習のための数学は閉じた世界の中の数学なのです.しかし,大切な未来のためには開いた世界のための数学がある筈ではないでしょうか.
誰も答えを知らないことがあることも,答えがないことが分かっている問題があるということを学ぶこともあります.
世界は複雑で,だから美しい.
他人が見たことのある風景として世界を見るのではなく,自分の目で見てみたいと思いませんか.
自分の足で歩いてみたいと思いませんか.
微積分はそのために,ニュートンが人類のために作ってくれた強力な道具なのです.
ガイドブックのない世界へ入っていくには,基礎トレーニングも必要です.
始めてみましょう,いつかそこに踏み込むために.
上達のコツを教えましょう.ノートを作るのです.
本の解答をノートに書き写し,引用があったらその場所を見て,必要なだけ書き写す.
%ともかくそれだけはやる.
それ以上はやらなくても構いません.
やりたいと思ったときにやればいい.
やりたくなったら,ノートの行間を埋め,気がついたアイデアを書き込む.
できたノートはトレーニングの記録です.あなただけの宝物になってくれるといいですね.
蟹江 幸博
本書の使い方
時間が十分にあれば,本書を順に読み,練習問題を解いていけばいいでしょう.
ゆっくり考えれば必ず理解できるように丁寧に解説してあります.
大学や高専の講義の中で出された問題が解けなくて困ったとき,本書の中で類題を探して下さい.
教科書の問題が解けなくて,その解答を見ても理解できなかったりしたときも,本書の中で類題を探して下さい.
基礎編では,微分法については,多項式と有理関数と無理関数を中心に扱いましたが,本書では指数関数や三角関数の微分法を行ないます.
基礎編でよりもさらに複雑で,華麗な微分法が展開されていきます.
また,テイラー展開や逐次近似,図形問題や物理的な問題への応用を扱います.
応用篇ということもあり,各章には少しずつ,解答が何ページも掛かるものが入っています.
最初は自分で解くことをトライせず,じっくりと解答を理解するようにしてください.
何度目かの通読の際に,解答を見ないでトライしてみるのはいいことです.
本書の中で,定義,定理,練習問題,注意,図にはすべて引用のための番号が付いています.
例えば,練習問題5.17と言えば第5章の17番目の練習問題のことで,
図4.10.1と言えば基礎編の第4章第10節の1番目の図のことを意味しています.
章の番号は基礎編からの通し番号になっています.
面倒なようでも,引用箇所は,チラッとだけでも見てみることをお勧めします.
本書を使って,「分かった!」と言えることが一つずつでも増えていくといいですね.
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