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『実解析の助け舟』のページ
『実解析の助け舟』共立出版(2019.9.30)に関するページです。
原本はプリンストン大学から出版されたライフセーバー・シリーズ(Princeton Lifesaver Study Guides)の一冊で,原タイトルは
The Real Analysis Lifesaver
All the Tools You Need to Understand Proofs
です.
ライフセーバー・シリーズはほかにCalculus(微積分学),Probability(確率)があります.Calculusの副題はAll the Tools You Need to Excel at Calculusであり,Probabilityの副題はAll the Tools You Need to Understand Chanceです.
ともに,日本での大学のカリキュラムではあまり重要視されていないこと,つまり(と言っていいかどうか)何のために学ぶのかを明確に意識し,その助けになるようなものを提供しようというコンセプトのようだ.
楽しいとか役に立つとか言っても,大学生になって以降に数学を学ぼうとする日本人は少ない.アメリカ人だって多くはない.しかし,社会に出て,改めて数学を勉強しなきゃいけないと思っても,教科書は筋道だけか,肝心なことしか書いてないものが多い.強い意志を持っていなければ,開巻1ページで挫折することになりかねない.
挫折しない人も多いだろうが,挫折する人も多い.そして,その挫折の仕方もさまざまです.それを救うことができるようにと企画されたわけです.
本書の原本は200ページですが,『微積分学』も『確率』もともに752ページあって,そちらを日本語に翻訳することは(商業的に)難しそうです.
本書の特徴や読み方は本文の第1章に書かれていて,普通なら著者前書きにあたるものになっていますが,読まれなければわからないので,あえて,著者の序文のない本に訳者まえがきをつけました.是非お読みください.
日本の大学初年級の数学のカリキュラムの中での本書の位置づけはわかりにくいかもしれないので,著者の文献表の後に,日本での微積分の典型的な教科書とその位置づけを追加しておきました.それなりに参考になるかもしれないので,このページからもリンクできるようにしました.アメリカでの位置づけもわかりにくいのか,原著にもアメリカの文献のコメント付きのリストもあります.
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