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TOSM三重・マンスリー研究会


 マンスリー研究会とは テーマ
 TOSMプロジェクト予定と記録  これまでの記録
 月例会・会員名簿
 ロープがなくなりました? 

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マンスリー研究会とは

 マンスリー研究会は、各TOSMメンバーとその県の現場の先生方との交流の場として開かれるものです。

 月に一度、大抵は第1土曜日の午後2時から、三重大学教育学部数学教室で行うことになりました。具体的には予定表でお確かめください。
 どなたでも参加できますので、午後1時過ぎに蟹江研究室(教育学部4階南東角)までおいでください。

 現場の日々、考えることを先送りにしている問題が、誰しもあるものです。自分だけの問題と思っていることが、案外普遍的なことがあります。何人かで集まって考えれば、もしかすると何でもないことかも知れません。
 ふと立ち止まって考える時間と場所、それが月に1度くらいあっても良いのじゃないでしょうか?
 それがマンスリー研究会です。
 小学校でも、中学校でも、高等学校でも構いません。学習塾の先生でも結構です。算数・数学教育に関わっておられる方ならどなたでも結構です。
 会の運営は、「来るものは拒まず、去る者は逐わず」、という精神で行いたいと思います。来られる場合も、毎回出席される必要はありません。気楽に参加してください。
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TOSM三重のテーマ

 テーマはこれから、参加者全員で作っていくものだと思っています。

 しかし、取りあえず何もないと始まらないので、次のような予定で始めることになりました。前半に、学習してくる義務を負っているのは月例会開始時にこの本の話をしてくれないかと申し込まれた方々だけです。
 それ以外の方は、これに参加するもよし、人の苦しむのを見ているのもよしということです。前半進行中に会場に来てくだされば結構です。
 会場は三重大学教育学部4階・数学教室講究室を使っています。土曜閉庁で教育学部の建物にはカギが掛かっていて入れませんので、当日開始時間直前に教育学部玄関(ミネルヴァの梟のある方)にお集まり下さい。
 開始時間より大幅に前に来られても結構ですが、その際は蟹江研究室(0592-31-9232)まで電話してくだされば、玄関を開けに行きます。最初に来た人が鍵の当番です。
 月例会が始まって以降の時間に来られた場合、他の催しがあって玄関が開いていない場合は、教育学部の校舎をぐるっと回って東北角にお巡り下さい。東に面した4階の教室からカラフルなロープが下がっています。それを引いて下されば、中で分かるようになっています。
 三重大学出身の算数・数学の先生たちは、母校なのですから、気楽に大学に来てください。他の大学出身の先生も、教育学部東北角の4階の教室の窓から、カラフルなロープが下がっている土曜の午後は、気楽にロープを引いてください。
 これも電話配備で、無くなるかも知れません。!!!!
!!!! ロープがなくなりました。月例会のときだけ、携帯電話が使用できるようになりました。月例会のとき以外は、原則として電源が入っていませんので、ご利用にならないで下さい。携帯 010-291-8307 です。 月例会開催時に、お電話下さい。教育学部玄関までお迎えに行きます。

  前半: 「微分積分・今昔物語」の輪読
  後半: 参加者の中から日頃の思い、疑問、などを出し合って、討論する。

 要するに、前半は数学に対する感性を高めるためで、後半は教育における問題点を議論する、ということです。
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これまでの記録


三重月例会のメンバーとして
TOSMシンポジウム・岐阜'96に
出席しメモをとっている
  丸林先生。
 1996年8月11日







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第21回TOSM三重マンスリー研究会(6月6日(土)午後2時より)

 参加者:亀山高の西岡、稲生高の津田、久居農林高校の坂口のみなさんと蟹江。

坂口さんは結婚して大沢さんになりました。おめでとう。
忙しいので,津田君のレポートでお茶を濁すことにする。
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第20回TOSM三重マンスリー研究会(4月25日(土)午後2時より)

 参加者:亀山高の西岡、稲生高の津田のみなさんと蟹江。

 津田君は稲生高校に所属しながら,三重県総合教育センターの情報教育部に勤務するようになった。坂口さんも久居農林高校に移動し,今回は来れない。津田君からのインターネットを県内の学校に普及することに着いての話を聞く。また,組み合わせ論のある話題を聴いてもらった津田君のレポートもご覧下さい。

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TOSMセミナー三重(2月21日-22日)

 参加者:黒木、蟹江。

 黒木氏がこの土日急に時間が取れたから、三重に行くと、連絡してきたのが水曜のこと。結局広海氏のパーティーの後、大学に泊まり込みでセミナー。三重大学の教育実践センター紀要への投稿論文の最終打ち合わせと、数セミ連載5月号原稿の打ち合わせ。
 ここ半月以上、土日もなく仕事で、普段怠け者の僕は疲労困憊。来週は2次試験の監督、採点とまた拘束の長い仕事もつまっていて、それが開けると日月とTOSMセミナーを岐阜でやる。忙しい3人がそれぞれの公務をやりくりしての.....愚痴は言うまい。
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第18回TOSM三重マンスリー研究会(2月21日(土)午後2時より)

 参加者:亀山高の西岡さんと蟹江。

 この日の夕方5時から、三重大学教育学部数学教室に30年勤続された広海教授の退官パーティーがあった。西岡さん以外はそれに出席するし、また個人的な用もありで、パーティーで会うことに。その見聞記が今月の津田君のテーマということにした。
 150名程の参加者があり、同窓会の代わりのようなものになる。前には、神戸教授の退官の時にあっただけである。今後の教育学部の行く末を考えると、団結のシンボルが欲しくなる。卒業生の名簿をしっかりと作ることが提案された。「カニさんの部屋」からリンクしてある同窓生名簿には公的な裏付けがなかったが、これからは、きちんとして数学教室のHPからリンクすることも考えることができる。
 西岡さんと2人で、高数研のことや、数セミの連載の原稿のことを話しあったが、時間が短く、書くほどのことはない。

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TOSMセミナー福井(2月14日(土)-15日(土))

 参加者:黒木、中馬、蟹江

 蟹江は卒業研究の学生の卒論指導した足で、中馬は岐阜で行われた東海数研の世話をした後、幾つかの委員会に出た後13日の夜に福井に集まる。
 数セミ5月号原稿の打ち合わせ。4月号は自己紹介を兼ねているからこれでも仕方ないが、まだ内容が堅すぎるという批判に応えて、原稿のトーンの修正について、全員のコンセンサスの形成に時間を費やす。
 教育学部
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第17回TOSM三重マンスリー研究会(1月31日(土)午後2時より)

 参加者:亀山高の西岡、津工業高の阪口、稲生高の津田のみなさんと蟹江。

 皆忙しいのと、明確な目標を持たない会は消滅するという一般原則に鑑み、具体的目標を作ることにした。後から僕が引きこんだので、他のメンバーに課してあった義務を津田君は課していなかった。つまり、読書感想文とか。
 しかし、津田君は学生の頃からまじめに1つ1つ仕事をこなすタイプで、信頼がおける。彼も定着してくれたようなので、彼に仕事を与えるために、月例会のスタイルを少し変えることにした。
 今月から、2時間弱ほどのテーマ討論会をして、その報告をこのページに載せることにして、その纏めをしてもらうことにした(津田君のレジメ)
 今月のテーマは「高等学校の意義」である。議論の前提として、語られないが、「高等学校は前期高等教育、高等教育への準備(橋渡し)である」ということがある。しかし、ほとんどの成人前の日本人が高校へ進学するいま、この前提は崩れてしまっている。にもかかわらず、議論の前提に隠れて揺るがない。高等学校教育を語るとき、大学入試を抜きにすることができないのは、その証しである。
 自分のいる高校の現状は現状として、「高等学校はどうあるべきか、また、この形の高等学校は必要なのか」をグローバルに論じてもらった。
 が、みな自分の在任校の中からの視点でしか語らない。それが目立つたびに、議論を引き戻すのだが、すぐに、その視点に戻っていく。これこそが問題なのだと思いつつ、これも経験だと、そういう普段持たない視点で考えてみることがいつか役に立つと、思うことにして、今回は終わる。
 津田君は夕方法事があるし、坂口さんはこの後家庭訪問がある。そんな忙しい中、時間をやりくりして参加してくれている。僕だって暇なわけじゃないけど、こうして顔を合わせながら、教育を語りあっていることがいつかそれぞれの役に立つと思うことにしている。
 数セミの4月号のほぼ完成の原稿を見て貰い、やはり堅いと西岡さんの注文で、また書き直した。黒中両氏は納得してくれるだろうか。

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TOSMセミナー福井(1月14日(火)-15日(水))

 参加者:黒木、中馬、蟹江

 今年は3人とも卒業研究の学生を持っている。僕が教育学部に勤めて最初に驚いたことの1つに、この学生の卒業論文というものがある。論文というものは何をさておきオリジナル、大きく言えば、人類初のものでないといけないと思っていたから、そういう教育を受けていたから、教育学部は何というところだと思った。学問の場じゃない。確かに最初は、怒り、驚き、呆れだった。
 しかし、教育学部は本来学問の場じゃないのだった。教員を養成する場なのだ。だから、教師になるための心構えを作る一つの手段として考えるならば、論文を書かせるのは、自分達で「何か」を作らせるのはとても良い教育手段であると思うようになっている。
 それで、黒木さんの研究室に行けば、彼の学生が卒論の準備のための勉強している。彼らの議論を聴くのも、トスムセミナーの大きな目的の1つ。自分のところでの卒論指導の役にも立つし、他県の教師のレベルも分かる。かわいい娘がいれば、楽しいし。彼らに取っても、違う先生なるものが、どんなことを言うのかを経験するのも良いことだ、と僕は勝手に思っている。
 膨大なテープ起こしの原稿をざっと見ながら、それを一旦捨てて、3ヶ月分の予定を立てる。4月号は自己紹介を兼ねながら、教育学部でどのように教師を作っているのか。少なくとも教師のプロを作ろうとするシステムは、ここにしかないことを認識してもらう。5月号は、その教育学部が、文部省からどういう扱いを受けて、どのように変わってき、どのように変わろうとしているか、受難の教育学部を知ってもらう。6月号は、教師のプロ養成システムを破壊した後、日本の教育はどのようになってしまうのか、そして、そこで何がなしうるのかを書こう。
 このようにきまった。割を大体決めて、自分の分を夜中に書いて、2人に示し、彼らの分を書いてもらう。極めて強い次数の制限があるので、僕が後で、調整することにして、何はともあれ、最初のドラフトが出来る。
 僕のホームページのあるサブ・フォルダーに原稿をバージョン進行で掲載し、同時に掲示板を立ち上げて、そこに意見や、自分の分の修正原稿をのせてもらう、という形式でやることになった。
 ともかく、ここまで漕ぎ着けるだけで神経がくたくたで、後は、本当にインターネットでということで、解散。

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TOSMセミナー岐阜(12月12日(金)−14日(日))

 参加者:黒木、中馬、蟹江、西川(数セミ編集)

 西川氏は13日の昼から14日の昼までの参加。前日はそのための準備。
 2日にわたって、ま、座談会のようにテープに取り、後で起こしてもらうことにする。『インターネットで立ち話』というシリーズタイトルは決まったが、そんな軽さのノリで、さて、原稿が挙がるものか?
 テープは6時間。編集者の意図はある程度分かったが、トスムメンバーはプロパー数学者の迷妄も正すのだと意気は益々高い。
 教育学部のありかたから始めて、「日本の教育よ、どこへ行く」である。
 材料は1年分以上収集できたが、もちろんこのままではインターネットという趣旨に合う原稿は出来ない。来年にもそのためのセミナーを、忙しい、忙しい。
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TOSMセミナー岐阜(11月28日(金)−29日(土))

 参加者:黒木、中馬、蟹江

 インターネットの井戸端会議という、見開き2ページの連載記事が数学セミナーにある。少し長い息抜きコラム的なものとして姿を変えて続いているもので、インターネットの普及に鑑み、やってみたが、少々企画倒れだったという。最大の原因が、参加者4人を全く見ず知らずの人にしたので、話が盛り上がらず、堅いものになったということらしい。
 また、最近の数学セミナーには教育ものが少なかったということもあり、トスムでやってみませんかという、依頼というか、相談があった。
 黒木・中馬両氏と相談したら、思いのほかに乗り気で、「忙しくないの?」と、思わず訊いたくらいだ。昔読んだ、中江兆民の『三酔人経綸問答』を引き合いに出して、大いにあおった後だけに、少し拍子抜けしてしまった。
 しかし、引き受けるとなると、失敗するわけにはいかない。取り分け、1月でも休載するわけにはいかない。遅筆の僕としては心配になる。 2,3ヶ月分のストックを持ちながら、時事ネタに対応できる体制を取るべきで、そのためには1年分の計画、少なくともテーマのストックを持つべきだと、意気込みは高い。
 そこで、一度その種のこと編集者と一緒に話し合おうということになり、この日はそのための準備会になった。
 その内容は、後日公表することがあるかも知れないが、今は(企業)秘密??????

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第11-16回研究会(5,6,7,9,10,11月)

 参加者:津西高の丸林、亀山高の西岡、津工業高の阪口、稲生高の津田のみなさんと蟹江。

 『解析教程』の追い込みに掛かっていたのが大きな理由で、十分お相手をする余裕がなく、実質的には雑談会になる。シンポジウムの準備とか美杉セミナーの打ち合わせとか色々仕事はあったが、記録を書く暇もないままにしていたら、ここのセミナーでのことを忘れてしまった。失礼。

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TOSMセミナー福井(5月10日(土)-11日(日))

 参加者:黒木、中馬、蟹江、浅田  今年はじめてのトスムセミナー、忙しくて集まる時間が取れないのを無理して、福井ですることになった。議論すべきことが多かったが、なかなか中身の議論にならない。しかし、時間的余裕のない問題も多く、取り合えず箇条書きにして、議論をした。
  1. 会の組織について
     ホームページを開いたおかげで、時折三人に直接間接に関係のある人でない方からも、行動に参加したいというお申し出がある。 それに対して、トスム全体として何らかの対処をすべき時期であろうか、そうであれば、どのようにしたらよいか、ということである。
     対処するとしたらどうするのか、補助的参加にするか、一体的参加にするか。つまり三人が行ういろいろなプロジェクトごとに参加者を募るという形か、全体として会の組織を作って運営していくのかという問題である。
     ペンディングのまま、1日目を終えたが、2日目の朝集まったとき、既に黒木氏は会則を作っていた。広く参加を呼び掛けるのなら、会則をもつ会の組織が必要になるだろうというのは確かに正論なのだが、僕の心の準備が出来ていない。中馬氏も盛んにそう主張するのだが、これは今後の課題としてもらうことにした。
     これから、シンポジウムまでにこの問題を深めていき、シンポジウムで「TOSM研究会」を発足させるということにするか、せめてそのときに参加者に会の今後を議論していただき、その次のシンポジウムで発足するということで、この場はまとまった。
     会の組織を作るとして、共通の理解は、「会員制にして、会費を取る。シンポジウムで会費を集める。シンポジウムを会員の発表の場にする。会通信を年に2回程度は発行する」ということになった。
     しかし、3人以外の人の参加申し込みはインターネットの利用形態を踏まえたものであるような気がしていて、この点、インターネットをほとんど利用していないほかのメンバーとのスタンスの違いがあらわれている。
  2. 第3回TOSMシンポジウムについて  開催日時:1997年8月10日(日)
     開催場所:福井大学教育学部数学教室(周辺)
     テーマ :「数学嫌いをどうするか」(数学嫌いがなぜ悪い?)  会の組織の問題も踏まえ、話をする人の範囲を少し広げる。このテーマでの実践例などを現場の人に15分−20分位で報告してもらう。その後、いつもの形式でパネル討論。それに、会を打ち上げるのなら、第1会総会。
  3. 前回のアンケートの結果についての総括的論文をどうするか。
  4. 次回のアンケートのテーマ:
    1. 数学以外の話題に触れる
    2. 子供の実態調査をすべきだ。実態は見えないとしても、傾向は掴めるように出来るはず。  子供の意識と教師の意識のギャップを見る
    3. テーマを、今までのアンケートを深める方向で行くのか、新しい方面を開拓するのが良いか。  両面作戦がいいか?深める場合にはやはり、前回の総括をもっと深めてからでないと。
    4. 何処で躓いたかの調査(高校生・大学生対象)
  5. 科学研究費研究との関係
  6. 3人の各大学のセミナーの学生同士の交流

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第10回研究会(4月19日(土)午後1時半より)

 参加者:津西高の丸林、津工業高の阪口、稲生高の津田のみなさんと蟹江。
 西岡さんは学校の歓送迎会,津田さんもそうだったのだが夕方からだというので5時頃まで参加。
 トスム三重の新しい公開パネルディスカッション「飛び級・飛び入学問題」に関する話題。
 同窓会のホームページの話題。
 新学期で忙しいねという話題
「微分積分・今昔物語」のセミナーはI.3節の始めまで。演習問題も解いてみたり。指数関数と対数関数。

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第9回研究会(3月22日(土)午後1時半より)

 参加者:津西高の丸林、亀山高の西岡、津工業高の阪口、稲生高の津田のみなさんと蟹江。
 8日に来て貰えなかったので、月例会の前に津高校の楠井さんと昼食を挟んで話し合った。
 津田さんが作ってくれた名簿は今の所、彼と同期生の分だけだけど、今日はそれ以外の資料で教室で分かっているものを収集。今後少しずつ充実していくはずです。アドレスは http://www.cc.mie-u.ac.jp/~lf20102/dousou/tuda.htm です。三重大学教育学部数学教室の同窓生の広がりをご鑑賞ください。当分、データは勤務校名と、あればe-mailのアドレスだけに限っています。
「微分積分・今昔物語」のセミナーはI.2節の半ばまで。演習問題も解いてみたり。指数法則の問題と一般2項展開です。紀元前1900年ころのバビロニアの2の平方根の計算の話もあって、和やかに進行。
 今は、月例会もキュッと締まって固めるときだと思っている。

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TOSMセミナー+三重マンスリー研究会(3月8日(土)午前10時半より午後4時半)

 参加者:津西高の丸林、中村、亀山高の西岡、森のみなさんと、黒木氏と蟹江。
 この日はブレーン・ストーミングでした。高校教師と高校生、それぞれまたは一緒に、数学者が全面的にバックアップできるとして、どういうことが可能で、どういうことが望まれているのか?
 背景説明やら、経緯やらを説明し、長い間話し合ったのですが、結局この日実感させられたのは、高校教師の方々が大変な抑圧の中で日々を過ごしておられ、現状をとりあえず離れた発想がしにくいということでした。
 数学セミナー5月号の巻頭言にも書いたように、「相互の不信感」を取り除いていくことは個々に時間をかけていくしかないということのようです。
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第8回研究会(2月22日(土)午後1時半より)

 参加者:津西高の丸林、亀山高の西岡、津工業高の阪口、稲生高の津田のみなさんと蟹江。
 「微分積分・今昔物語」の編集者による初校が入ってくるようになり、演習問題の解答も付けることが決定して、仕事が増えて、先に進みません。 今日は1.1節の終わりまで。
 津田さんは彼と同期の名簿を作り、分かっている人のe-mailのアドレスを入れたホームページの原稿を作ってきてくれました。三重県は、結構地域が広いので、連絡を取り合うのにもメールは便利でしょう。少しずつ、名簿を増やしていくことになります。
 毎回、各人1冊ずつの読書と感想文というノルマは忙しい彼らの負担になっているようですが、何とかとぎれとぎれにでもやって貰っています。是非、掲示板「こんな本、どう?」をご覧下さい。教師の方は、そこに「あなたのブックレヴュー」を掲載してください。生徒諸君や一般の方は、掲示板「こんな本、見つけた」に感想文を掲載してください。
 秋田の佐藤氏からの提案は、TOSMの活動を3県だけのものとしない方向性としてこれまでも議論してきたことでもあり、真剣に考えているのですが、具体的にどうするかとなると、いろいろ問題もあって、今月も継続審議です。佐藤さん、済みません。
 このホームページもだんだんと広く知られてきたのか、一般の人(父兄) からの掲示板への書き込みやメールを頂きます。これらについての対応も相談しましたが、結局、一般的な結論はでません。今の所、個々の問題として対応しないといけないようです。それにしては、僕個人はとても忙しいので、失礼をしています。いつか必ず、お返事しますので、と、とりあえず詫びておけと言うのが、相談した結果です。
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第7回研究会(2月1日(土)午後1時半より)

 参加者:津西高の丸林、津工業高の阪口、稲生高の津田のみなさんと蟹江。
 学生時代から計算機に慣れている津田さんに、教育学部数学の卒業生の連絡網を、e-mailのメイリングリストの形で作って貰う相談をした。
 蟹江が翻訳中の「微分積分・今昔物語」も、1次的作業が半ばを越え、整形作業も平行して始まったので、訳文のチェックも兼ねて、講義形式で再開した。
 TOSMアンケートの整理も兼ね、三重県のデータをさらに詳しく取り直して、丸林さんに整理を頼んで、共著の論文として三重大学教育学部・教育実践センター紀要に投稿した原稿を配布して、話し合った。ここに再録しておきましたので、ご覧下さい。
 掲示板を見ている人は知っているだろうが、秋田県の中学の佐藤 心一先生からTOSM活動への参加ないし協調のご提案がありました。
 全国的に集会が持てるような財政的基盤がない現在、どのような対応が可能であろうかという相談もしました。インターネット上で互いに具体的なテーマで議論しあう形式が、とりあえずの形態として、良いのではないかという案に落ち着くのですが、さて、具体的にはどうするか、今後の課題として、次回に。
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「高校生にインターネットを」講習会(12月24日(火)10−17)

 1日だけですので、インターネット講習というより、インターネットを使って、興味を伸ばしたり、大学案内みたいなことが出来れば良いと思った。
 「星・花・魚」などに関するホームページには、教科書や本だけでは分からない非常に詳しい、そしてup-to-dateな項目があり、絵的にも素晴らしいものが多い。また、高校側から大学を知ることが難しい面が多く、問題の大学のホームページの在り方によって、大学の姿勢・内容が理解されるだろうし、受験生の進路決定に参考になるデータが含まれているだろう、ということです。

 さて、実際はどうなったでしょうか?(12/23日自宅で記す)
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会(12月14日(土)午後1時半より)

第6回研究会(12月14日(土)午後1時半より)

 参加者:津西高の丸林、亀山高の西岡のみなさんと蟹江。楠井さん(津高校)オブザーバー参加
 先月に引き続き、何故か阪口さんは卓球クラブの試合の引率と重なり、不参加。里見さんは月曜に初めての成績を渡しながらの父兄面談で準備のために不参加。
 気心が知れた人だけだったので、勉強会をするという雰囲気でなく、仕事をすることになってしまった。楠井さんを電話で呼んで、高数研の活動とTOSMのや、月例会の関係や今後について話し合った。
 月例会のようなものに参加するのは、有能な、とは言わないまでも意識の高い先生が多くなるので、日ごろ何かと忙しい。時期によっては休みもほとんどとれないこともある。しかし、月例会をある人の都合に合わせようとすると他の人の都合にぶつかる。
 どなたの参加も自由で大いに歓迎するのですが、常時のメンバーが2・3人であっても、当分は続けていくつもりです。
 丸林さんは高数研の基礎数学部会の部会長ですが、現在はあまり活動はしていないものの、部会が出来た当時は活発で、参加者持ち回りで月1回各校に集まったものだそうです。内容は教える内容についての問題点や疑問点に関する討論が主だったそうです。
 そのことで人が実際に集まるのなら、月例会でも、そういう問題点を取り上げていってもいいのですが。どうも、問題は参加者の主体性にありそうです。主体的に参加できるような情況を作らないといけません。
 難しいのは、そのようにすると、ある種の強制を参加者に強いることにもなります。それを強制と感じるか、自発的に参加できるものなのかは微妙な問題なのです。ですから、そういうことを始めるときは、関係者に相談してから始めるのですが、相談に参加しなかった人にとっては唐突で強圧的に感じるかもしれません。それは仕方のないことです。ですがやはり気持ちの良いものではないでしょう。
 月例会のポリシーとして、「やりたいことだけ参加する」ということにしています。色々な企画を立てていきますので、参加できる部分だけ参加してください。その場合も、実際に月例会に体を運ばなくても、色々な掲示板に書き込んで貰えばいいと思っております。月例会そのものは、親睦と、行動計画の立案と評価などをするだけでも良いとも思っています。
 月例会プロジェクトは、プロジェクト参加者には、1月1度を目処とした義務づけをするのだが、それ以外の教師の方々の随時の掲示板による参加が出来る形にするということでいこうということになりました。

 1。「生徒への読書の勧め」
 2。「TOSMの豆単」

1はすでに始まっています。2。は先日(12/7-8)のTOSMセミナーで思いついたのです。中馬さんが4年生の卒業研究の学生たちに、第2回TOSMアンケートの各項目を1ページ程度にまとめさせていました。調べるだけでも学生に役に立つからということでしたが、それを見ていて、確かに役に立つかもしれないと思いました。つまり、現場の教師にとって。
 現場で何か少し疑問に思っても、適切な本を探すこともできず、適切な答をしてくれる人も得られず、その日を過ごしがちになることが多いのではないでしょうか?そうしたとき、気軽に引けて、気持ちが少し楽になるような「豆単」のようなものには存在意義があるのではないかと思います。
 未完の『小学校教師の数学的常識』はあまりに本格的に書き始めてしまいました。F.クラインの『高い立場から見た初等数学』の向こうを張るくらいの意気込みで書き始めたのですが、「ニーズがない」、「誰が読むんだ!」という非難ごうごうで、書き続ける元気が萎えて今に至っていますが、「豆単」なら需要があるような気がします。皆で書こうという話になりましたが、さて、忙しい人の集まりであるTOSMで実行が出来るかどうか?
 そこで、完璧なものを作る前に、色々な試行錯誤を、月例会でやったらどうかという案です。項目を1・2決めて、次の会までに考えてきて、会で議論して、ホームページに載せる。いっそ掲示板にしてしまうか。
 西岡さんはこういうとき、妙に張り切る人で、『「悪魔の辞典」みたいなもん?』と言い出しました。僕も嫌いじゃないので、『それもいいね、でも、悪いのばっかりでもまずいから、「天使の辞典」、「悪魔の辞典」、「人の辞典」という感じでやってみますか』という話になっています。
 この日の月例会の主なテーマはあと2つ。
 アンケートの細かい解析を、三重県の分だけを丸林さんとやることにしました。彼はエクセルを使いこなすというので、データの入力をお願いしました。アンケートのすべてのデータを入力するという提案があったので、実は渡りに船でお願いしたのです。三重大の学生の分と津西高の学生の分とアンケートを取り直して、データを入れます。何が言えるか分かりませんが、結果は三重大の何かに発表しますので期待していてください。
 実は先月の月例会の次の週だったか、彼から要請があって、冬休みに、彼の担任の生徒にインターネットを使わせたいので、夏の認定講習のようなことは出来ないかと言われていて、その実現に向けての色々な準備や相談をしました。12月24日朝から夕方まで、三重大学の共通教育のコンピュータ室を借りて、僕が高校生向けの臨時講義をするという形で行うことになりました。彼の担任しているクラスは「自然科学コース」で、何らかの付加価値を付けたいという丸林さんの要請で、行きがかり上引き受けることにしました。好評で、また意味があるようなら、来年から、教育学部の公開講座としてやることになるかもしれません。その実験です。その日は西岡さんも覗きに来るということになり、臨時の月例会のようになります。

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第5回研究会(11月09日(土)午後1時半より)

 参加者:津西高の丸林、亀山高の西岡、鳥羽市相差小の里見のみなさんと蟹江。
 今回から、鳥羽市相差小の里見さんが参加してくれます。今年大学を卒業したばかりで、頑張っています。
 前回の約束で三人の方が書評と言うか感想文と言うか、を書いて来てくれましたので、早速ここに掲載しました。毎月、溜っていけば、面白い読書案内になるのではと思っています。
 僕が書くのは遠慮しておきます。皆さんが書くのにプレッシャーを与えるといけないからというのが一つ、現場の先生がどうのように数学を考えているのかという貴重なデータにバイアスを掛けてはいけないというのが一つ。 そのうち、皆さんの気持ちがほぐれてきたら、書かせて貰うかもしれません。
 会での話題は連分数の話が少し、とコイン投げの話が少し。コインを投げるとき公平なものなら表と裏のでる確率が1/2ずつですが、たまたま少しずれていたとします。そんなときに、出来るだけ簡単な手続きで実用に耐えるほど、1/2に近い確率で表裏の指定する方法がある。それは、2項定理で偶数項だけの和をとることに当たっていることから簡単にその事実を示すことが出来るという話。西岡先生はマルコフ過程の精神どおりに、確率を帰納法で求めるという案を出され、それなら高校生にも出来るし、入試問題にでそうな形だという話になった。
 それから僕が何年来、数学教育の試みとして考えている自己認識の問題について、小専数学の時間に「初めて数に出会った日」という作文を書かせたことを話した。これを出席している先生方の学校でもとって貰って、少し傾向を見ようという話になった。
 また、夕食を食べながらの雑談の中で、折角数学の本のリストもあり、書評も書いて貰っているので、高校生(たまたま高校の先生だけだったので)や児童にも(算数・数学の本に関する)読書感想文を書いて貰うコンクールのようなものをしてみたらどうかという話も出た。賞品の話の方に流れていったが、募集は全てインターネット上で行い、専用の掲示板に書き込んで貰う(実際には別のところでワープロなりエディタなりで書いておいてコピーすれば良い)ことにしたい。すべての応募作品を誰もが見ることが出来る、こういう形式のコンクールは面白いのではないだろうか?
 また、テーマ作文もいいかもしれない。この話は時間がなかったので次回に継続協議になった。良いアイデアがあったら、掲示板にでも書き込んで貰えるとありがたいですね。
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第4回研究会(10月05日(土)午後2時より)

 参加者:津西高の丸林、亀山高の西岡、津工業高の阪口のみなさんと蟹江。
 前日が県の総合教育センターの講演だったから続けて顔を合わすことがということか、少し人数が減った。風邪をひいた人もいるようだ。次回から中学の先生が参加してくれるという話もあるので、参加してくれるすべての人に満足して貰えるような内容をどう準備するかが問題だ。
 建物が閉まっているので鍵を開ける件で、進歩がありました。西岡さんは登山部の顧問でご自身でもよく山に行かれます。登山用の補助ロープを持参。それを窓から垂らして、下から引くと、滑り具合もなかなかで、これなら、十分役に立ちそうです。教育学部東北角の4階の部屋からロープが下がっていれば、月例会をやっているので、引いてください。と言うことが出来るようになった。
 さて、このホームページの中でも、図書のリストがだんだんと増え、整理をしなければいけなくなってきている。会の始めに、これまでのリストのページをすべて印刷して、皆さんの意見をお聞きした。
 その話し合いから、来月から、推薦図書に向けて一歩踏み出すことになった。月例会に参加した人はリストの中から本を選んで次回に感想を話すこととし、その感想文をこのページに掲載することにした。月評会というわけである。月例会の参加者それぞれが、目的意識を持ちながら、自分のできること、また興味の持てることで、会を運営していく試みである。

 来月の合評予定の本を決めて貰いました:
 丸林:「志賀浩二著『現代数学への招待:多様体とはなにか』岩波書店」
 西岡:「S.ラング 『さあ数学しよう!−ハイスクールでの対話−』(松坂和男+大橋義房訳)岩波書店」
  「黒田孝郎『三角形の二辺の和はなぜ他の一辺より大きいか 数学と歴史の物語』日本評論社(1989)」
  「森本光生 『UBASICによる解析入門』日本評論社(1992)」
 阪口:「森毅 『生きていくのはアンタ自身よ:佐保利流「人生」と「勉強」トラの巻』PHP文庫(1992)」
 毎月何冊分かの書評が出来ていきますが、掲載する書評の中で評判のいいものを集めて、「高校生に、教師が薦める、数学の本」という感じの本が出来れば良いと思っています。

 数学の話の部分は、ハイラー・ワナーの本の一部、前日の講演で話した部分の復習、2次、3次方程式を面積、体積を使って、図形だけで根を求めるという話を皆で納得するように話し合った。
 次回からはこの本の続きを僕が講義1コマ分くらい話すことにしました。 したがって、次回からは、雑談的に書評集から始め、数学の講義を1コマ、後はいろいろな質問、討論などを行うという予定です。
 阪口さんは数年前中学の先生から高校に変わった頑張り屋さんですが、他人に聞けないような疑問のいくつかを廊下を歩いているときなど、時々こそっとと訊ねます。他の人だって分かっていないことがあるのだから、会の部屋の中で聞けばいいのですが、心理的な問題があるのでしょう。それがいけないというつもりはありません。こういう会をする以上、その間の時間はすべて参加する人のためにあるのですから、どういう様に僕を利用してくれてもいいのです。
 ほんとは,大学のときに勉強しておけばよかったんですがね、現場に出てそう思っている教師の方も多いと思いますが、なかなか他人に聞きにくいものです。月例会で、他の人にいないときに訊いてもいいし、電子メールで聞いてもいいし、TOSMポストに書き込んでもいいわけです。
 三重大学出身の算数・数学の先生たちは、母校なのですから、気楽に大学に来てください。他の大学出身の先生も、教育学部東北角の4階の教室の窓から、カラフルなロープが下がっている土曜の午後は、気楽にロープを引いてください。
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第3回研究会(9月07日(土)午後2時より)

 参加者:津西高の丸林、中村、亀山高の西岡、津工業高の中川、阪口のみなさんと蟹江。
 今回から津西高校の中村先生が参加。1時半過ぎに丸林さんから電話で、1時50分頃に教育学玄関に着くという連絡。土曜日は教育学部の建物は入れないので、鍵を開けに玄関に行く。玄関の右手には旧校舎の玄関を飾っていたミネルヴァの梟のレリーフが残されている。
 鍵を開けた所に丁度丸林、中村両氏が着き、挨拶をしているうちに中川氏が着いた。阪口さんは15分ほど送れると言う連絡があったので、玄関を閉めて会場の、4階の数学の講究室に行く。中村氏持参の紙テープの先にチョークを結びつけて、窓から下ろす。反対の端を椅子の足に結びつけて、阪口さんが来たら、引いて貰うことにする。僕の部屋はこのウィングの反対の端にあって電話が鳴っても全然聞こえる距離でないのだ。
 先月は暑く、クーラーをかけて締め切っていた所為で、後からきた阪口さんは涙ぐましい努力をしたので、約束になっていたのだ。
 それでも、自分の部屋で用をしていて戻ってきた僕が、窓から覗くと阪口さんが下で困った顔をして立っていた。紙テープは、窓のサッシの枠に引っかかり外からの力が部屋の内部に伝わらなかったのだ。矢張り予定していたように、登山用のロープにして、鈴でも付けないといけないと、皆で話し合ったものだ。
 お茶の時間の為にいつもケーキを買ってきてくれる阪口さんに、毎回こんな思いをさせられないから、何か良いアイデアはないだろうか?
 さて、月例会です。
 元来は小中の先生にも参加して貰いたいのだが、現実には高校の先生だけなので、彼らにとって興味を持ち続けられるものが何か、なかなか分からない。多分彼ら自身も分からないのではないだろうか。
 次の週は共通教育の微積分の試験で、試験問題を作ったばかりだったので、 ちょっとしたしゃれのつもりで解いて貰った。計算問題はそんなに問題はなさそうだが、矢張り、応用問題が問題のようだ。
 教科書(難波誠『微分積分12章』日本評論社)が見たいと阪口さんが言うので部屋から持ってきて、ついでに、4問ほどの最大最小問題をやってみることにした。
 答えの値そのものよりも、最小値があることの方が問題なのだ。問題の意味を説明して、順に黒板でやって貰った。久しぶりで新鮮に思ったのだろうか、難しい、難しいを連発しながら、結構楽しそうにきちっとやり終えた。 懐かしかったのかも知れない。問題の背景や、事情についてもしっかりと考えながらだったので、結局はこれだけで夕方になってしまった。
 途中、インターネットの講習会のようなこともし、僕のホームページの資料価値のあるものを印刷しコピーしていると、西岡氏がやって来た。進路の担当なので、夏休み明けで問題のある生徒の指導のために遅くなったのだ。  現場の先生たちは数学を教え得ること以外の多くの問題を抱えていて、それをこの月例会で解決することはできないけれど、そういう問題も積極的に話し合っている。勿論、公表できないことが多くて、報告はできないが。
 現場の先生と数学のこと、生徒のこと、学校のことを話し合っていくうち、 彼ら自身も認識していない、TOSM活動への要望や期待が分かってくるような気がしている。はっきりしてきたら、少しずつ現実化したいと思っている。  また、会の後、丸林、中村の両氏と食事をして、初参加の中村氏のあふれる思いを、質問の形で受けた。彼の中でも整理されていないことが多いが、多くの教師(高校ばかりでなく)にとって共通な重要な問題が語られた。1つにテーマを絞るとすれば、「いかにして生徒に向かい合うか?」ということだったろう。
 これらの問題を整理し、月例会に参加する人たちにだけでなく、語ることに意味のある内容に煮詰めていくことが出来れば、いいと思っている。
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第2回研究会(8月03日(土)午後2時半より)

 参加者:津西高の丸林、亀山高の西岡、津工業高の中川、阪口の皆さんと蟹江。
 前半は丸林氏が、本のI.1.1節から、アル・ホワーリズミの2次方程式の解法を紹介。積は面積として理解されていたから、式変形に対応した図形の変形をうまく見つけるという手法です。
 コーヒーとケーキの時間から自然に後半に入り、雑談的な話の後で、参加者が独自の話題を用意していなかったので、第5回のTOSMポストの質問に対して話し合うことにした。TOSMポストの掲示板参照。
 小町算のことと質問者の家戸さんのことを話した。0.99999....=1に対する生徒の反応について、それぞれの学校でのあり方を話し合った。むしろ、生徒がこういう質問をしないことが問題なのだということ。
 受験校に勤めていたときの話として、西岡氏の話:「等比級数の和の公式として、
1/10 + 1/10^2 + 1/10^3+ ..... = (1/10)/(1-1/10) = 1/9
は理解するのだが、
  x = 0.11111.....
 10x= 1.11111.....
 10x - x= 9x = 1
ゆえに x=1/9
というのは、すごく気持ち悪がっていたわ。」
 問題の本質は同じでも、公式という形で与えられると、その権威で納得してしまうのだろうか、などという話をした。この問題は非常に何度も、またどこでも問題にされていることなので、ポストの掲示板で訪問者の間で議論して貰いたいと思っていた。月例会で話をしたことから、ポストに一定の答えをする気分になれたので、掲示板をご覧下さい。そして、出来れば、感想やコメントを書き込んでください。
 「何故、数学を勉強しなければいけないのか」という生徒の質問について、 各校における生徒の質問の仕方、参加者の答え方などを話し合った。こういう質問をする生徒の心の中で本当は何が問題なのかと思うとき、問題は2つに分けるべきなのだろう。1つは「なぜ数学を」であり、もう一つは「何故勉強を」であるだろう。そして、突き詰めてみれば、問題は「数学」にあるというより「教育の義務」ということにあることが多い。
 西岡氏の発言が興味深い。「知恵を付けるためだ。人をだますほどに知恵を付けなくてもいいが、人にだまされないほどには知恵を付けたほうがいい。」
 西岡氏の言葉はいつも、逆説を含んでいて初めての人には違和感を感じるかもしれないが、裏には優しさが込められていて、しかもそうであることを気付かれたくないという「恥」の文化が薫っている。そして、真実を鋭く突き通している。人民がだまされないようにすること、それを保証することが民主主義の根幹であり、公教育が土台にない民主主義はあやうい。だからこそ、公教育は個々人の権利であり、義務なのである。
 このことを生徒と話し合った後で、なお「数学」が問題であるのなら、「数学教師」である我々は全力を挙げて、思いを込めて「数学」を語らなければならない、と思うのです。
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第1回研究会(7月22日(月))

 参加者:津西高の丸林氏と蟹江。
 7月中に1度ということで、急遽開いたということと、ちょっとした誤解のためにこの日に開いたのですが、出席されたのは丸林先生お一人でした。
 誤解というのは、この日三重県の教員採用試験があり、丸林先生がお勤めの津西高校はその会場になり、どうせ、学校に出られないから都合がいいということでした。そのとき、他の学校も同じように採用試験のためにお休みであるような錯覚をしてしまっていたのです。
 参加する希望をお持ちの方にはまことに失礼をしました。
 当日は、丸林先生と、今後の会の運営、日ごろ疑問に思っておられること、 ホームページ利用の方法などについて討論しました。
 定例日の設定ですが、第1(3)土曜と、第2(4)土曜のどちらがいいか。 津から遠くない学校から来られる場合は、土曜日勤務を終えられてから大学に来ることが出来るから第1(3)土曜日がよく、少し遠くから参加する希望の方があるような場合には第2(4)土曜が良いだろうということです。
 当分は手を広げないで、来てみようと思われる方々がある程度の人数になったところで考えてみるということで、第1(3)土曜日を定例とすることになりました。
 そうなると、少しでも多くの人に来ていただくためには、時間を少し遅くしたほうがよいとの判断で3時からということにしましたが、これも実際に参加される方の意見をお聞きしながら変えていきたいと思います。  記録目次へ戻る。

TOSM福井月例会を覗いて(7月20日(土))

 参加者:福井の黒木氏と、有房、牧田、松井氏。岐阜の中馬氏と三重の蟹江。
 TOSM福井の月例会を覗いてきました。TOSMセミナーを緊急に開く都合上出かけたのですが、もう何年も続いている福井の会がどのように運営されているのか、見学してきました。
 現場の先生にとって、月に一度とはいえ、こうした集まりに出てくるのはなかなか難しいことで、人が集まってくること、集まりやすいことに主眼をおいているようでした。
 特に人々は三々五々集まってくるので、会を始めるまでの時間をいかに有効に使うか、またはその時間を弛れさせずにat homeな感じを与えるようにしていたようです。僕には、難しいことですが、皆さんと一緒にやっていくことにしましょう。

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TOSM三重月例会・会員名簿


 この名簿はTOSM三重の月例会に1度でも出席した方の名簿です。月例会の内容や雰囲気については、この中のご存じの方にお尋ねください。

 西岡 孝昭:HP 亀山高校  05958-3-4562
 阪口 由佳 久居農林高校 059-226-1285
 里見 美保 鳥羽市相差小学校
 津田 和久県総合教育センター情報教育部
 楠井 善治 津高校  0津高校059(228)0256
 丸林 哲也 津西高校  059-225-1361
 中川 明彦 津工業高校 059-226-1285
 中村 元治 津西高校  059-225-1361

 高校の先生方は丸林氏および上記メンバーにお訊ねください。また、小・中学校の先生の参加も大歓迎です。同じ数学教育上のテーマが、小中高の別でどう語られるか、また共通なものは何か、を話し合うことが大切だと思われます。お誘い合わせの上、おいでください。
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